クラッシュ・ロワイヤル(クラロワ)で、タワーを壊せないまま試合が終わってしまうことはありませんか。「大きな攻めを全部止められる」「延長戦でいつも相手のほうが有利に見える」と感じている方もいるはずです。一度で壊せなくても、タワーの体力を少しずつ減らしておくことには意味があります。この考え方を、プレイヤーの間では「削り」と呼びます。
この記事では、次の内容を順番に解説します。
- 削り(チップ)の意味と、一度で壊す攻めとの違い
- 削りが効きやすい場面と、延長戦との関係
- 削りに使われるカード(呪文と安い攻め)
- 削りすぎて守りが薄くなる失敗
- 相手に削られているときの対応

「削り」「チップ」「チップダメージ」は、プレイヤーの間で使われる呼び方です。ゲーム内の機能や、Supercell が決めた定義ではありません。Supercell の公式サポート「1対1バトル」(日本語版・英語版)にも、2026年9月8日の公式のバランス調整の発表にも、この言葉は出てきません。近い表現は、バランス調整の発表(英語版)にある「spell cycling」だけです。
カードのコストと使い方は、2026年9月22日時点のクラロワ攻略Labのカード図鑑の値と解説文にもとづいています。タワーの体力や、呪文1発でタワーに入るダメージの数値は、公式のページで確認できたファイアボールの調整の数値を除いて載せていません。最終的にはゲーム内の表示を優先してください。
削りとは?タワーの体力を少しずつ減らす考え方
小さなダメージを何度も重ねる
削りとは、呪文や安いカードの攻めで、相手のタワーに小さなダメージを何度も入れていく考え方です。1回の攻めで入るダメージは少なくても、試合の中で何度も重ねれば、タワーの体力は目に見えて減っていきます。
「チップ」「チップダメージ」と呼ばれることもあります。どれもプレイヤーの間の呼び方です。この記事では「削り」で統一します。
一度で壊す攻めとの違い
重いユニットを中心に大きな攻めを組み、一度でタワーを壊しにいく戦い方もあります。こちらは決まれば大きいのですが、止められるとエリクサーをまとめて失います。
削りは、その逆です。1回の攻めにかけるエリクサーを少なくし、止められても損が小さい形で攻めを繰り返します。違いを表にまとめます。
| 比べる点 | 削り | 一度で壊す攻め |
|---|---|---|
| 1回に使うエリクサー | 少ない | 多い |
| 1回で入るダメージ | 小さい | 大きい(決まれば壊せる) |
| 止められたときの損 | 小さい | 大きい |
| 結果が出るまで | 何度も重ねる必要がある | 1回の攻めで決まる |
どちらが正しいというものではありません。デッキの型によって得意な攻め方が違います。安いカードを回して何度も攻める型はサイクルデッキの記事、射程の長い建物で遠くから攻める型はシージデッキの記事で解説しています。
公式サポートの関連する説明
公式サポート「1対1バトル」(日本語版)は、建物だけを攻撃するカード(ホグライダー、ロイヤルジャイアント、ゴーレムなど)と、どこにでも置けるゴブリンバレル・ディガーを「主軸カード」と呼んでいます。英語版では、相手のタワーに直接ダメージを入れる手段をデッキに入れておくことが大切だと書かれています。
同じページには、守り切れないと思ったら「防衛はほどほどにして無駄なユニットは配置せず、反撃のためにエリクサーを溜めましょう」という説明もあります。タワーの体力をすべて守ろうとせず、多少のダメージを受け入れて別の場所で取り返す考え方です。削りを考えるときも、タワーの体力はエリクサーと同じように「使える資源」として見ると判断しやすくなります。反対側から攻めてタワーを壊し合う「タワー交換」については、反対レーンの攻め方の記事で詳しく解説しています。
削りが効く場面
あと少しで壊せるタワーを作っておける
この記事では、通常のバトルは3分たった時点で壊したタワーの数が多いほうが勝ち、という前提で説明します(公式のページで確認できた点とできなかった点は、次の見出しで説明します)。削りだけでタワーを壊しきることは多くありませんが、体力が減ったタワーは、次の攻めで壊せる可能性が高くなります。
相手から見ると、体力の少ないタワーには小さな攻めでも対応しなければなりません。削っておくと、相手は守りにエリクサーを使わされやすくなります。その分、相手が大きな攻めに回せるエリクサーが減ります。
延長戦に持ち越されるダメージ
2019年11月26日の公式リリースノートでは、すべてのバトルが5分になり、延長は2分間で、最後の1分はエリクサーが3倍で増えると発表されました。延長を除いた通常の時間は3分です。
一方で、「3分でタワーの数が同じなら延長戦に入る」「延長戦は先にタワーを1本壊したほうが勝ち」「3分の間にタワーが受けたダメージは延長戦にも残る」という点は、公式のサポートページやリリースノートでは同じ説明を確認できませんでした。延長戦の記事と同じく、これらを前提に話を進めます。
この前提に立つと、3分の間に相手のタワーを削っておけば、延長戦では少ない攻めで壊せるかもしれません。反対に、自分のタワーが削られていれば、延長戦では守りの負担が大きくなります。
タイブレークとの関係
2019年9月30日の公式リリースノートでは、タイブレークが導入され、「試合の終わりに、最もHPが低い1本のタワーを持つプレイヤーが負ける」と説明されました。この発表では、1対1ラダーは対象外とされていました。いまの1対1のトロフィーロード(公式日本語版の名前は「トロフィー目標」)やレジェンドの道でどう扱われるかは、公式のページでは確認できませんでした。
タイブレークが使われる場面があれば、最も低い1本のタワーのHPが勝敗に関わります。どちらにしても、相手のいちばん体力の少ないタワーを集中して削るほうが、あちこちに少しずつ入れるより意味があります。3分の最後の1分でしておきたい準備は、延長戦の記事で手順にまとめています。

削りに使うカード(2026年9月22日時点)
タワーにもダメージが入る呪文
呪文には、クラウンタワーにもダメージが入るものがあります。どれも本来は相手のユニットを倒すためのカードで、ユニットとタワーを一緒に範囲に入れられると得になります。カード図鑑の解説文をもとに整理しました。
| カード | コスト | 削りでの使い方(図鑑の解説文より) |
|---|---|---|
| ザップ | 2 | 攻めているユニットの邪魔をする小型ユニットを倒しつつ、タワーを削る |
| ローリングウッド | 2 | 地上の小型を倒して押し戻す。クラウンタワーにもダメージが入る |
| 矢の雨 | 3 | タワーの後ろのユニットにも届き、タワーと一緒に削れる。1発のダメージは小さい |
| アースクエイク | 3 | 建物に特に強い。建物やユニットと一緒にタワーも範囲に入れると効率がよい |
| ファイアボール | 4 | 体力が中くらいの後衛を倒すのが基本。終盤に残り少ないタワーを削りきる使い方もある |
| ポイズン | 4 | 一定時間続くダメージ。タワーと一緒に巻き込むと得 |
| ボイド | 5 | 体力の多い相手への対策。タワーと一緒に範囲に入れると得 |
| ロケット | 6 | 重い後衛や建物に使う。終盤に残り少ないタワーを削りきる使い方もある |
| ライトニング | 6 | 体力の多い相手から順に攻撃する。後衛・建物・タワーをまとめて範囲に入れると得 |
同じ呪文の仲間でも、巨大雪玉とゴブリンの呪いは、図鑑の解説文でタワーを削る使い方に触れていません。ロイヤルデリバリーは自陣にしか使えないので、相手のタワーは攻撃できません。呪文ごとの特徴は呪文カード一覧の記事にまとめています。
安いコストで少しずつダメージを入れるカード
呪文をタワーに撃つほかに、ユニットや建物を相手のタワーの近くまで送り込むカードも削りに向いています。対応されても損が小さく、放っておかれればダメージが入ります。なお、ゴブリンバレルはカードの種類としては呪文ですが、中から出てくるゴブリンがタワーを攻撃するので、この表に入れています。
| カード | コスト | 削りでの使い方(図鑑の解説文より) |
|---|---|---|
| ウォールブレイカー | 2 | 安いコストでタワーへの攻めを重ねられる。相手が安い呪文や小型ユニットを使った直後が届きやすい |
| ディガー | 3 | タワーのすぐそばに出して少しずつダメージを入れる。ポイズンと同時に使うとタワー周りの守りも削れる |
| スケルトンバレル | 3 | 空中で建物だけを狙う。安いコストでタワーへ少しずつダメージを入れられる |
| ゴブリンバレル | 3 | 相手の陣地の好きな場所へ投げられる。タワーの横や後ろに投げると呪文でまとめて倒されにくい |
| マジックアーチャー | 4 | 矢が貫通し、ユニットとタワーを同時に削れる。一直線に並ぶ位置に出す |
| ホグライダー | 4 | 速攻の勝ち筋。守りが整う前にタワーを削れる |
| ゴブリンドリル | 4 | 相手の陣地に出て、ゴブリンを出し続けてタワーを削る |
このほか、巨大クロスボウや迫撃砲は、橋の近くに置くと相手のタワーに届く建物です。タワーを直接狙えるカードの一覧は勝ち筋カード一覧の記事で紹介しています。
2026年9月の調整で変わった点
2026年9月8日の公式のバランス調整で、ファイアボールはクラウンタワーへのダメージだけが、レベル11で172から159(-8%)に下がりました。公式の説明では、ダメージが高く、飛ぶのが速く、すぐに効果が出るため、「spell cycling」で効率が良すぎることが理由とされています。ユニットへのダメージは変わっていません。
同じ調整で、フリーズの持続時間も4秒から3.5秒に短くなりました。フリーズはタワーと守りのユニットを止めて、攻めのユニットにダメージを入れさせるカードです。呪文だけでタワーを削りきる計算は、調整のたびに変わると考えておくと安全です。調整の読み方は呪文の使い方の記事でも解説しています。
削りすぎて守りが薄くなる失敗
序盤から呪文をタワーに撃ち続ける
削りでよくある失敗は、呪文をタワーに撃つこと自体が目的になってしまうことです。序盤から呪文をタワーに撃ち続けると、相手のユニットを倒したい場面で呪文が手札にありません。
公式サポートの「カードのサイクル」の説明のとおり、使ったカードは、ほかのカードを4枚使うまで手札に戻りません。タワーに撃った呪文は、しばらく守りに使えないということです。呪文でタワーだけを削るのは、終盤に残り少ないタワーを削りきる場面などに絞るのが基本です。
守りのエリクサーまで攻めに使う
安い攻めでも、続けて出せばエリクサーは減ります。公式サポートは反対側の橋からの反撃を勧める説明の中で、「しかし、やりすぎは禁物です。防衛のために若干のエリクサーは残しておきましょう。」と書いています。
削りも同じです。相手のタワーを少し削れても、その間に大きな攻めを通されて自分のタワーを壊されては意味がありません。攻めを出す前に、相手の攻めを受けられるエリクサーが残るかを確認します。
削る価値と守る価値を比べる
削りを入れるか迷ったときは、次の表の点を見比べます。
| 場面 | 削りを入れてよい | 控えたほうがよい |
|---|---|---|
| 相手の残りエリクサー | 相手が大きく使った直後 | 相手のエリクサーがたまっている |
| 自分の手札 | 守りのカードが手札に残る | 削ると守りのカードがなくなる |
| 相手のタワー | 体力の少ないタワーがある | どのタワーもほとんど減っていない |
| 呪文を撃つ相手 | ユニットとタワーを一緒に巻き込める | タワーだけに撃つことになる |
判断の軸は、削ったあとに相手の攻めを守れるかどうかです。迷ったら守りを優先し、削りは余ったエリクサーで入れると考えると失敗が減ります。
相手の削りへの対応
安い攻めは安いカードで止める
相手が安いカードで削ってくるときは、こちらも安いカードで止めるのが基本です。公式サポートは、3エリクサーのゴブリンバレルを2エリクサーのローリングウッドで止めると、1エリクサー分の得になると説明しています。ローリングウッドは、ゴブリンが着地するタイミングに合わせて転がすのがコツです。
ほかにも、図鑑の解説文には次のような守り方が書かれています。
- アイススピリット(1)で、タワーへ向かうユニットを足止めする
- 大砲(3)・テスラ(4)・インフェルノタワー(5)で、建物を狙うユニットを引きつけてタワーから離す
- スケルトン部隊(3)で、タワーへ向かうユニットを足止めしながら倒す
小さなダメージは受け入れて反撃に回す
相手の削りを、毎回すべて止める必要はありません。ほんの少しのダメージを防ぐために高いカードを出すと、エリクサーで損をします。公式サポートの「防衛はほどほどにして…反撃のためにエリクサーを溜めましょう」という考え方は、ここでも役に立ちます。
ただし、延長戦が近づいてきたら話は別です。自分のいちばん体力の少ないタワーは、試合の後半ほど守る価値が上がります。残り時間と自分のタワーの体力を見て、受け入れるか止めるかを決めます。
相手の呪文を数えて動く
相手が呪文でタワーを削ってきたら、その呪文はしばらく手札に戻ってきません。相手が使ったカードを数えておけば、呪文が戻る前に後衛や攻めのカードを出す判断ができます。相手が呪文をタワーに使った直後は、こちらが攻めやすいタイミングでもあります。エリクサーの差のつけ方は、ポジティブトレードの記事で詳しく解説しています。

よくある質問
- クラロワの「削り」「チップ」とは何ですか?
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呪文や安いカードの攻めで、相手のタワーに小さなダメージを何度も入れていく考え方です。プレイヤーの間の呼び方で、公式の定義はありません。
- タワーを削るのにおすすめの呪文はどれですか?
-
カード図鑑の解説文では、ザップ・ローリングウッド・ファイアボール・ポイズン・ロケットについて「クラウンタワーにもダメージが入る」と書かれています。矢の雨にも、タワーの後ろのユニットをタワーと一緒に削る使い方が書かれています。ユニットとタワーを一緒に巻き込める場面で使うのが基本です。
- 呪文でタワーを削るのは損ですか?
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タワーだけに撃つと、相手のユニットを倒す機会を失い、その呪文はしばらく手札に戻りません。序盤から撃ち続けるのは避け、終盤に残り少ないタワーを削りきる場面などに絞るのが安全です。
- 2026年9月の調整でファイアボールはどう変わりましたか?
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2026年9月8日の公式のバランス調整で、クラウンタワーへのダメージだけが、レベル11で172から159(-8%)に下がりました。ユニットへのダメージは変わっていません。
- 削りは延長戦で意味がありますか?
-
3分の間に受けたダメージが延長戦にも残るという前提なら、相手のタワーを削っておくと延長戦で壊しやすくなります。ただし、延長戦の勝敗の決まり方やダメージの持ち越しは公式のページでは確認できなかったため、詳しくは延長戦の記事をご覧ください。
まとめ
削りは、呪文や安い攻めで相手のタワーに小さなダメージを重ねていく考え方です。プレイヤーの間の呼び方で、公式の定義はありません。体力の減ったタワーは、次の攻めや延長戦で壊しやすくなります。
一方で、削りすぎると守りのカードとエリクサーが足りなくなります。削ったあとに相手の攻めを守れるかを先に確認し、相手のいちばん体力の少ないタワーを集中して狙いましょう。



