Cities: Skylines II(以下 CS2。日本語では「シティーズ スカイライン2」とも呼ばれます)で区画(ゾーン)を塗ったのに建物が増えない、住宅は建つのに商業やオフィスだけ増えない、といった状況に出会うことがあります。原因を探る手がかりが、画面上部にある需要(Demand)バーです。本記事では需要バーの見方、住宅・商業・工業・オフィスそれぞれの需要が何で決まるか、需要が上がらないときに確認すべき点を、公式に説明されている範囲と一般論を分けて整理します。本記事は CS2 の Patch 1.6.2f1「Autumn Breeze」(2026年9月16日配信)時点の内容です。
需要(Demand)とは:需要バーの見方
CS2 の需要バーは、住宅・商業・工業・オフィスの4種類のゾーンそれぞれについて、今どれだけ新しい建物や住民・企業を受け入れる余地があるかを示す指標です。まずはこのバーが何を表していて、どう街の成長とつながっているのかを押さえます。
需要がある限り、建物は時間とともに自動で建つ
公式 Wiki によると、空のゾーンに種類(住宅・商業・工業・オフィス)を割り当てると、需要がある限り時間とともに建物が自動で建つと説明されています。逆に言えば、ゾーンを塗ってもそのゾーン種別の需要がゼロに近ければ、建物はなかなか建ちません。プレイヤーがゾーンの色を選んで塗ることと、実際にそこへ建物が建つことの間には、需要という条件が挟まっている形です。
4つのゾーンは互いの需要を生み合う関係
公式 Wiki は、工業・商業・オフィス・住宅は互いに需要を生み合う共生関係にあるとも説明しています。工場は製品の出荷先を必要とし、企業は従業員を必要とし、従業員は住まいや買い物の機会、余暇を過ごす場所を必要とする、という循環です。どれか1種類のゾーンだけを大量に塗っても、他の3種類の需要が満たされていなければ長続きしません。需要が伸び悩んだときは、特定のゾーンだけでなく街全体のバランスを見直す視点が要ります。
この節の出典(cs2.paradoxwikis.com の Zoning ページ)は、少なくとも一部が pre-release・1.0時点の記載として「Potentially outdated(古い可能性あり)」の注記が付いています。仕組みの大枠として参考にしつつ、数値や具体的な計算式は現行バージョンで確認できたものではない点に注意してください。
ゾーンごとの需要の決まり方
住宅・商業・工業・オフィスは、それぞれ需要が増える・減る条件が異なります。公式 Wiki の Zoning ページ「Demand」節に沿って、ゾーンごとに整理します。
住宅需要:転入・求人・空き家がカギ
公式 Wiki によると、住宅需要は新しい市民が転入することで増えます。働き口を求めて転入する市民、進学先を求める学生、街が家族を育てるのに適していると感じて転入する市民などが要因として挙げられています。家族や高齢者は低〜中密度の広い住居を、単身者や学生は中〜高密度の住居を好む傾向があるとも説明されています。工業・商業・オフィスの求人が増えれば、その働き手を住まわせる住宅需要も増えます。逆に失業が増えて求人が無いと住宅需要は下がり、建設済みで未入居の住宅(空き家)が多い場合は、それらが埋まるまで需要が下がることがあるとされています。
商業需要:販売先・購買力・人材の3点
公式 Wiki は、商業需要は地元の工業が作った商品の販売先が必要なことと、市民の購買力(購入意欲)、そして企業が求める働き手を地元で確保できるかという3点に基づくと説明しています。地元での商品・製品への需要は商業需要にとって極めて重要な要因とされ、市内に適した働き手がいると企業が判断すれば、それも商業需要を押し上げるとされています。工業が製品を作っていても、地元の商業が売り先として機能していなければ、商業需要は伸びにくいことになります。
工業需要:製造業の求人と地元商業の仕入れ
公式 Wiki によると、工業需要は製造業での求人ニーズと、地元商業が求める商品・製品の両方に基づきます。資源採掘などの専門産業による地元供給が増えると輸送コストが下がって利益が増えるため、需要がさらに上がるとされています。人材(労働力)の確保も工業需要を支える柱の一つとして説明されています。商業ゾーンが仕入れ先を求めているのに市内に工業が少ない、という状況では工業需要が伸びやすいことになります。
オフィス需要:オフィス業への就労希望と無形の商品への需要
公式 Wiki は、オフィス需要はオフィス業で働きたい市民のニーズと、市民や企業が必要とするソフトウェアなどの無形の商品への需要で増えると説明しています。適した人材を確保できると企業の生産性・効率が高まり、それがオフィス需要にも良い影響を与えるとされています。オフィスは工業・商業と異なり物理的な商品を扱わないため、需要の伸び方が人材や無形サービスへの需要に強く左右される点が特徴です。
| ゾーン | 需要が増える主な要因(公式 Wiki) |
|---|---|
| 住宅 | 転入希望者(就労・進学・住みやすさ)、工業・商業・オフィスの求人増 |
| 商業 | 地元工業の商品の販売先確保、市民の購買力、適した人材の確保 |
| 工業 | 製造業の求人ニーズ、地元商業の仕入れ需要、専門産業による地元資源供給 |
| オフィス | オフィス業への就労希望、無形の商品(ソフトウェア等)への需要、適した人材の確保 |

需要が上がらないときに確認すること
需要バーが伸びないとき、原因になりやすい項目を順に確認していきます。公式 Wiki に説明のある仕様と、財政面の一般的な考え方は分けて書いています。
STEP1〜2:求人と空き家の状況を確認する
最初の2ステップは、住宅需要に直結する「求人」と「空き家」の状況です。公式 Wiki によると、失業が増えて求人が無い状態や、建設済みで未入居の住宅が多い状態は、どちらも住宅需要を下げる要因とされています。まずはこの2点を、街全体のバランスとして見ていきます。
公式 Wiki の説明どおりなら、失業が増えて求人が無い状態は住宅需要を下げる要因です。工業・商業・オフィスの求人数と失業者数のバランスを確認し、求人が不足している場合は、そのゾーンを増やすかレベルアップを促す(渋滞やサービス不足の解消など)ことで、住宅需要が回復するかを見ます。
公式 Wiki によると、建設済みで未入居の住宅が多い場合、それらが埋まるまで住宅需要が下がることがあります。新しく住宅ゾーンを広げる前に、既存の住宅がどれだけ埋まっているかを確認すると、需要が本当に不足しているのか、単に既存の空き住戸が埋まっていないだけなのかを見分けやすくなります。
公式 Wiki の Economy ページによると、住宅税は市民の月給から徴収され、税率を下げると住宅ゾーンの需要が増え、上げると需要が下がるとされています。商業・工業・オフィス税は企業の月次利益から徴収されます。需要が伸びないゾーンの税率が高めになっていないか、教育レベル別の税率設定も含めて見直します。具体的な税率とレベルアップ・財政の関係は、資金対策を扱った別記事でも解説しています。
公式 Wiki の Services ページによると、サービス予算はマイルストーン3で解禁され、50%〜150%の範囲で調整できます。50%では効率が25%に、150%では効率が125%になるとされています。予算を絞りすぎてサービスの効率が落ちると、街の魅力や求人・購買力といった需要の土台にも間接的に影響しうるため、極端に低い設定にしていないかを確認します。
STEP3:税率を見直す
STEP3 の税率は、公式 Wiki の Economy ページによると下げると需要が増え、上げると需要が下がるという直接的な関係が説明されている項目です。求人・空き家の状況を見ても原因がはっきりしないときは、需要が伸び悩んでいるゾーンの税率が他より高めになっていないかを次に確認します。
STEP4:サービスの予算・カバー範囲を見直す
STEP4 のサービス予算は、需要そのものを直接動かす項目ではありませんが、公式 Wiki の Services ページによると予算を50%まで絞ると効率が25%まで落ちるとされています。効率の低下は街の魅力や求人・購買力といった需要の土台に間接的に影響しうるため、極端に低い設定になっていないかを最後に確認します。
ここまでの4点は公式資料で説明されている仕様です。これに加えて、渋滞で通勤・輸送が滞っていないか、教育レベルに見合った求人があるか、といった点も需要に間接的に影響しうると考えられますが、公式資料に定量的な説明は見当たらず、一般論として書き添えるにとどめます。

パッチでの需要の変更
CS2 の需要の計算は、パッチで何度か調整されています。特に直近の Patch 1.6.2f1 では住宅需要の計算が変わっているため、以前のバージョンの知識のまま街づくりをしていると、需要の出方に違和感を覚えることがあります。
Patch 1.6.2f1「Autumn Breeze」:大都市の住宅需要を修正
2026年9月16日配信の Patch 1.6.2f1 の公式パッチノートには、住宅需要の計算が調整され、都市の規模が考慮されるようになったと記載されています。これにより、非常に大きな都市で住宅需要が出にくかった不具合が修正されたとされています。パッチ配信前に公開された開発日記「City Corner #11」(2026年8月20日)でも、従来は住宅需要の計算で都市の規模が正しく考慮されておらず、非常に大きな都市で需要が急落していたこと、修正後は未入居の住宅戸数も計算に加味し、需要がより均衡するようになったことが説明されていました。人口の多い街で住宅需要が伸び悩んでいた場合、このパッチ以降は状況が変わっている可能性があります。
企業の入居優先度:必要な資源を作る企業を優先
同じ Patch 1.6.2f1 では、企業の物件入居の優先度も調整され、市内で最も必要とされている資源を生産する企業が物件取得で優先されるようになりました。公式パッチノートは、これによって必要性の低い資源を作る企業が先に物件を取ってしまう問題を防げるとしています。開発日記「City Corner #11」では、この調整によってゾーンに実際に必要な資源を持つ企業が入居しやすくなり、近くに立地する企業の種類の多様性が増え、需要バーが正しく減っていくようになると説明されていました。工業・商業ゾーンの需要バーが以前より正しく反応するようになったと感じる場合、この変更が関係している可能性があります。
市民の消費判断が資産から収入基準に
Patch 1.6.2f1 では、市民の幸福度・買い物・余暇の選択が、資産(wealth)ではなく収入(income)を基準にするよう変更されました。公式パッチノートは、資産は変動しやすく市民の実際の余裕を示す指標として不十分だったため、収入の方がより良い指標だと説明しています。この変更が商業需要(購買力)にどの程度影響するかという定量的な記載は公式資料に見当たらず、本記事では断定していません。
1つ前の Patch 1.6.0f1:商業需要をわずかに下方修正
1.6.2f1 の1つ前にあたる Patch 1.6.0f1「Summer Solstice」(2026年6月22日配信)の公式パッチノートには、バランス調整のため商業需要がわずかに下方修正されたと記載されています。以前のバージョンで商業需要が伸びやすかった記憶がある場合、このパッチ以降は調整が入っていることになります。
それ以前の修正と、今後の見通し
さらに以前の Patch 1.5.7f1 の公式パッチノートには、混合住宅(Mixed Housing)が商業・中密度住宅の需要を恒久的に低いまま固定してしまう不具合、サイン付きオフィスが売却可能扱いになりオフィス需要が入居中でも下がる不具合、オフィス需要が誤ったデータでソフトウェア企業を過剰発生させていた不具合、一部の商業施設に客が来ず需要が死んでいた不具合(このときに商業需要を店の在庫充実度ベースに変更)、需要バーが視覚的に満ちない不具合がそれぞれ修正されたと記載されています。Patch 1.5.4f1 では、需要バーにより重点を置いたメインHUDの新デザインが導入されました。開発日記「City Corner #9」(2026年7月23日)でも、開発元 Iceflake Studios が最初の6か月で修正した200件超のバグの一例として「需要バーが正しく満ちない」問題が挙げられています。需要まわりは目に見える不具合が多かった領域で、パッチのたびに手が入ってきたことがうかがえます。2026年9月9日の公式Q&Aスレッドでは、1.6.2f1で入った企業入居優先度の調整を超える経済まわりの今後の変更について問われ、開発チームは市民・企業の行動、需要(demands)、家賃(rents)、地価(land value)が相互に依存する経済の基礎に段階的に取り組む見込みだと説明しています。これらは「今後の予定」であり、発売済みの変更ではありません。
| バージョン | 需要関連の主な変更(公式アナウンス) |
|---|---|
| 1.6.2f1(2026年9月16日) | 住宅需要の計算に都市規模を考慮、企業の入居優先度を調整、市民の消費判断を資産→収入に変更 |
| 1.6.0f1(2026年6月22日) | バランス調整のため商業需要をわずかに下方修正 |
| 1.5.7f1 | 混合住宅・サイン付きオフィス・オフィス需要データ・一部商業施設の需要不具合を修正、商業需要を店の在庫充実度ベースに変更 |
| 1.5.4f1 | 需要バーに重点を置いたメインHUDへ刷新 |

- CS2 で住宅需要が上がらないときの原因は何ですか?
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公式 Wiki によると、失業が増えて求人が無い状態や、建設済みで未入居の住宅(空き家)が多い状態は住宅需要を下げる要因です。まずは工業・商業・オフィスの求人数と失業者数のバランス、既存住宅の空室状況を確認してください。あわせて住宅税の税率が高すぎないかも確認します。
- 商業需要がまったく出ないのはなぜですか?
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公式 Wiki は、商業需要は地元工業が作った商品の販売先の必要性、市民の購買力、適した働き手の確保の3点に基づくと説明しています。工業ゾーンが少ない、あるいは市民の所得が低い状態が続いていると、商業需要が伸びにくくなります。Patch 1.6.0f1でバランス調整のため商業需要がわずかに下方修正された点も念頭に置いてください。
- ゾーンを塗っても建物が建たないのはなぜですか?
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公式 Wiki によると、空のゾーンに建物が建つのは、そのゾーン種別に需要がある場合に限られます。需要バーがほぼゼロの状態でゾーンだけ塗っても、建物はなかなか建ちません。該当するゾーンの需要バーを確認し、本文の「需要が上がらないときに確認すること」の各項目を順に見直してください。
- Patch 1.6.2f1 で需要の計算はどう変わりましたか?
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公式パッチノートによると、住宅需要の計算に都市の規模が考慮されるようになり、非常に大きな都市で住宅需要が出にくかった問題が修正されました。あわせて企業の入居優先度が調整され、市内で最も必要とされている資源を生産する企業が物件取得で優先されるようになっています。市民の幸福度・買い物・余暇の判断基準も資産から収入に変わりました。
まとめ
CS2 の需要は、住宅・商業・工業・オフィスが互いに需要を生み合う共生関係にあり、ゾーンを塗っても対応する需要がなければ建物は建ちません。公式 Wiki によると、住宅需要は転入・求人・空き家の状況、商業需要は販売先・購買力・人材、工業需要は求人と地元商業の仕入れ、オフィス需要は就労希望と無形の商品への需要に左右されます。需要が伸び悩んだら、失業・求人の状況、空き家の有無、税率、サービスの予算・カバー範囲の4点を順に確認してください。Patch 1.6.2f1 では住宅需要の計算に都市の規模が考慮されるようになり、企業の入居優先度も調整されたため、大きな都市ほど以前より需要の出方が変わっている可能性があります。




